県内の保護者や保育士らでつくる「子どもたちにもう1人保育士を!実行委員会」は20日、保護者の99・7%が保育士は不足していると回答したとのアンケート結果を公表した=写真。保育士を増やすよう自治体独自の配置基準設置などを求める要望書も県や各市町村に提出した。
アンケートは5~10月、交流サイト(SNS)などを通じて実施。全国から寄せられた回答の中から、県内の保護者2221人分を抽出して集計した。それによると、今の国の配置基準でも「とても不足している」は75・95%、「不足している」19・99%、「どちらかといえば不足している」3・78%で、合計で99・7%となった。
子どもの送迎時に保育士が忙しそうで、声をかけづらいと「よく感じる」「たまに感じる」は計約91%。自由記述では「背中にかまれた痕があっても連絡がこないこともある」「先生がトイレに付きっきりで、教室に誰もいない場面を見た」などの声があった。
県内の保育士ら1511人を対象にした調査も実施。不適切な保育を起こしかねないと思うかを聞いたところ、44%が「はい」と答えた。自由記述には「余裕がない中で保育をしてしまうため、子どもへの声掛けや関わり方もおざなりになってしまう」などの回答があった。名古屋市内で保育園を運営する熱田福祉会の平松知子理事長は「配置基準改善は待ったなしの状況」と訴えた。(細川暁子)